M-1グランプリの歴代優勝者まとめ【年代ごとの特徴を考察】

お笑い

2001年〜2010年、2015年〜毎年行われている年に一度の漫才大会、M-1グランプリ

今あるお笑いの大会の中で一番規模が大きく、最も影響力のあるものだと言っても過言ではありません。

そんな熾烈な戦いを勝ち抜いて優勝に輝いた歴代の漫才師たちを紹介します。

今までのM-1の歴史を振り返ることができ、優勝者がどれほどすごい漫才だったかがわかります。

また、今後のM-1グランプリをより一層楽しめるようになるはずです。

 

<本記事の内容>
歴代優勝者

を解説していきます。

 

この記事を書いている私は、

・初年度よりM-1は毎年生放送もしくは録画で欠かさず観る

・M-1の予選を2回、生で観に行った

というM-1にかなり心酔している者です。

 

熱い戦いを振り返っていきましょう!

歴代優勝者

2001年:中川家

初代チャンピオンは中川家です。

大阪でかなりの人気があったので、M-1の大会では優勝の本命なんじゃないかと囁かれており、見事優勝を勝ち取りました。

2位ハリガネロック(現在は解散)と良い勝負でした。

この年は初年度ということもあり、現在のM-1より重度の緊張感があったため、客席の盛り上がりが今と比べて低く、どんなに面白くてもウケない状態でした。

そんな中でも耐え抜いて優勝した中川家は、今もなお漫才師として活躍しているのが魅力ですね。

2002年:ますだおかだ

2代目チャンピオンは、まさかの松竹芸能事務所のますだおかだです。

「お笑い=吉本興業」というイメージがありましたが、他の事務所の松竹の芸人さんだって面白いんだ!と世に知らしめた、とても重要な年になりました。

2位フットボールアワー3位笑い飯も面白かったですが、漫才の構成や完成度が評価されて優勝されたイメージがあります。

余談ですが、初代チャンピオンの中川家と、ますだおかだの増田さんは卒業した中学校が同じ同郷です。(守口市立梶中学校)

偶然とは思えないので、何かお笑い芸人を育てる校訓でもあるんでしょうか。

2003年:フットボールアワー

3代目チャンピオンはフットボールアワーです。

前年の2002年の際に、「フットボールアワーが面白い!」というイメージがついたので、その期待に応える形となり優勝に輝きました。

2位笑い飯3位は敗者復活から上がったアンタッチャブルです。

笑い飯もアンタッチャブルも面白かったのですが、前年度の盛り上がりを超えたフットボールアワーのネタがかなり面白かったイメージです。

様々なバラエティで活躍すると同時に、今もなお漫才を続けているところがM-1ファンにとっては嬉しいポイントです。

2004年:アンタッチャブル

ここで、初の関西ではない芸人、アンタッチャブルが4代目チャンピオンとなります。

圧倒的なボケと圧倒的なツッコミで、関西弁ではなくてもかなりの盛り上がりを見せ、2004年時点でM-1史上最高得点となる673点(審査員7人/700点満点)を叩き出し、そのままの勢いで優勝となりました。

「漫才=大阪」のイメージを覆した、見事な年です。

漫才は関西弁の独特なリズムや抑揚でかなり色がつきますが、二人は標準語で、二人自身のキャラクター・色を出して優勝に導いた感じがあります。

優勝後も活躍しましたが柴田さんのスキャンダルにて漫才は長年封印。

最近になってアンタッチャブルが復活したので、ようやく漫才を楽しめる日が来たと、ファンも芸人さんも沸いております。

ちなみに2位南海キャンディーズ3位麒麟

南海キャンディーズは結成間もなくしての準優勝、麒麟は2001年から出場している中で念願のトップ3入りを果たしました。

2005年:ブラックマヨネーズ

2003年、2004年と、前年度から優勝が噂されていたコンビが優勝する中で、関西色強いブラックマヨネーズが5代目チャンピオンとなりました。

二人は、魂の叫びとも聞こえるようなボケとツッコミのやり取りで、

「これぞ漫才だ!」と思わせるような後半にかけての盛り上がりがよく見える王道スタイルで優勝した感じです。

同じ熱量で、同じテンションで、一進一退を重ねる二人の漫才はM-1歴代チャンピオンを見てもこのコンビだけだと思います。

現在でも二人とも同じくらいの足並みで活躍している理由がわかります。

この年の2位笑い飯3位麒麟

いつものメンバーだったので、勢いのあるブラマヨが圧勝でした。

2006年:チュートリアル

よしもとイケメンランキングにランクインする程の芸人が初めて優勝したのが、6代目チャンピオンのチュートリアル

「芸人は見た目が面白くないとウケない」という概念をひっくり返した歴史的な年です。

2位フットボールアワー3位麒麟でしたが、最終決戦ではチュートリアルが審査員の満場一致の票を集めて完全優勝を果たしました。

フットボールアワーは2冠を狙った大会になりましたが、チュートリアルの「チリンチリン」には勝てませんでしたね。

「チリンチリン」ネタは、かまいたちの山内さんも今まで見たネタの中で一番衝撃的なネタだったとおっしゃっている程、とても面白いネタです。

私も歴代M-1の中で1個好きなネタを選ぶとしたら、このチリンチリンのネタになります。

2007年:サンドウィッチマン

敗者復活戦から、初の優勝者となったサンドウィッチマンが7代目チャンピオンです。

決勝に来ていない時点で視聴者的にはダークホース的存在ですが、芸人の中ではサンドウィッチマンは面白いと噂になっていたようです。

2位トータルテンボス3位キングコング

2組ともかなり面白かったのですが、サンドウィッチマンは軽々と超えて行きました。

漫才は、コンビのキャラやイメージがあるから面白いと思える部分があります。

そんな中、いきなり敗者復活から現れて優勝したサンドウィッチマンは、誰も二人のキャラを知りません。

それでも優勝できたところを見ると、二人のネタ自体の面白さが圧倒的に光っていたということがわかります。

2008年:NON STYLE

8代目はNON STYLEという初の英語読みコンビが優勝。

何年もM-1にチャレンジしてきた中で、今までのネタのスタイルだった「カッコつける井上さんをイジりまくるというネタ」から、大きく王道漫才にスタイルを変えて、一気にチャンピオンまで漕ぎ着けたというイメージです。

爆笑オンエアバトルというネタ番組で2006年に優勝経験があるので、お客さんからの人気は絶大です。

2位オードリー3位ナイツ

オードリーという王道の漫才師から大きくかけ離れたキャラクター推しのコンビがトップ3入りしたというのは、大きな革新的出来事です。

今までのM-1の大会は真面目で、「漫才はこうあるべきもの」という型がある程度存在し、それに当てはまった漫才師が面白いとされていました。

そのため、その型を極めた者だけが辿り着けるというお堅い大会のイメージがありました。

しかし、オードリーが決勝に行ったことで、「こういう漫才があっても面白いよね!」という新しい風が吹き込んだことでM-1の大会自体がポップなものになり、幅広い世代に受け入れられるようになった印象です。

2009年:パンクブーブー

9代目チャンピオンはパンクブーブー

パンクブーブーの漫才は面白いと噂があり、いつか優勝するのではないかと言われて、ようやく優勝となりました。

勝因の1つとしては、2位笑い飯(100点を取った”鳥人”のネタの年)、3位NONSTYLE、それ以下の決勝進出コンビを見ても、今までのM-1の常連コンビが軒を連ねていたということがあります。

見慣れた漫才師のネタではなく、初めて決勝進出したパンクブーブーが目新しく映り、盛り上がりを見せて優勝したイメージです。

パンクブーブーは爆笑オンエアバトルのチャンピオン大会にも進出経験あり。

誰でも笑えるような、わかりやすい漫才で実力を積み重ねてきた結果、見事M-1で優勝を飾りました。

2010年:笑い飯

悲願の優勝を果たした10代目チャンピオンは笑い飯

2002年より9年連続で決勝進出するも優勝を逃し続け、大会の出場条件(結成10年以内)であるラストイヤーにして見事優勝となりました。

M-1にこれだけ愛され、そして嫌われ続けたコンビは後にも先にも笑い飯しかいません。

そして「Wボケ」という新しいスタイルで優勝した唯一のコンビとなります。

優勝できないことがネタにさえなっていましたが、ようやくチャンピオンになれて誰もが喜び讃えた素敵な大会となりました。

 

2015年:トレンディエンジェル

M-1の大会が5年のブランクを経て、トレンディエンジェルが11代目として優勝。

この年は審査員が歴代M-1優勝コンビのどちらかが審査する異例の大会となりました。

そして、2007年のサンドウィッチマンの時と同様に、敗者復活戦で上がってきたコンビがそのまま優勝という形に。

2015年あたりからネット・スマホがかなり普及した影響もあり、敗者復活戦を生で観た人以外のお茶の間の視聴者もオンラインで投票できるようになりました。

それゆえか、人気票を集め、会場の笑いもかっさらったトレンディエンジェルが優勝。

2位銀シャリ3位ジャルジャルは実力があるものの、圧倒的なハゲネタの明るさに敗れました。

2016年:銀シャリ

12代目チャンピオンとして、銀シャリが優勝。

この年からは、審査員は歴代チャピオンではなくなり、例年と同じようになりました。

2位和牛3位スーパーマラドーナでしたが、3組ともとても面白く僅差だったので、大会後も視聴者の意見が割れるほど白熱した大会でした。

かっちり青スーツでバチっと決め、昭和感溢れる見た目で優勝した銀シャリ。

特徴的なこととしては、橋本さんのツッコミは、しゃべくり漫才例えツッコミのハイブリッドとも言うべき斬新なもの。

お笑いは「ボケ」ではなく「ツッコミが面白い」というトレンドをハッキリと見せつけるようなスタイルで優勝しました。

2017年:とろサーモン

初の決勝進出にして、ラストイヤーの2017年にとろサーモンが優勝。

お笑いファンの気持ちが通じた年となりました。

2位和牛3位ミキ

和牛との接戦の末、とろサーモンが勝ち取りました。

実は、ネタの順番が功を奏したのではないかという話題の年。

とろサーモンが先に1ステージで「旅館」のネタをやったことで、和牛が「旅館」「ウェディングプランナー」のネタがある中で、1ステージで被らないように「ウェディングプランナー」を披露したのではないかとのことです。

「ウェディングプランナー」のネタは、おそらく和牛のM-1史上最大に盛り上がるネタとなりました。

もしも、ウェディングプランナーのネタを最終決戦で披露できていたら、和牛の優勝もありえたかも…という憶測が飛び交った年でした。

しかし、とろサーモンもさすがの実力で、ブレない喋りと凄まじいテンポで優勝となりました。

2018年:霜降り明星

最年少優勝者となった、14代目チャンピオン霜降り明星

二人ともまだまだ若いことでフレッシュで勢いがあり、会場の雰囲気を盛り上げられたことで優勝できました。

2位はまたも和牛3位ジャルジャル

霜降りの漫才の特徴としては、粗品さんのフリップ芸の漫才バージョンだということ。

せいやさんのボケというフリップを、粗品さんが引き立たせながらツッコむスタイルです。

そのスタイルをストーリーを持たせて繋げて盛り上がりをうまく作り、漫才として成立させている感じなので、ボケのせいやさんがかなり活きている感じがします。

まるで大喜利を観ているような感覚で楽しめますね。

2019年:ミルクボーイ

初の決勝進出にして、圧倒的な優勝を果たした15代目チャンピオン、ミルクボーイ

2004年の史上最高得点のアンタッチャブルを超えて、681点を叩き出しました。

審査員が7人なので、平均的に97点〜98点をつけているという驚異的な得点です。

2位かまいたち3位ぺこぱ

とても面白かったかまいたちが優勝、和牛がまたもトップ3入りだろうと混戦が予想される中で、ミルクボーイがかまいたちよりも面白いネタを披露したことで、このような高得点になりました。

ダウンタウン松本さんがおっしゃっていたような、「行ったり来たり漫才」のスタイルが特徴のミルクボーイ。

今までずっと同じスタイルで漫才を作っていた中で出来た「コーンフレーク」「モナカ」のネタが印象的でした。

ネタの題材となるテーマの選定は難しいらしく、「◯◯◯でネタをやってください」と言われても、けなしすぎてもダメ、完璧すぎてもダメ、ちょうど良い感じのが見つからないと良いネタができない、とのことでした。

「滋賀」「叔父」「デカビタ」などたくさんありますが、やっぱり「コーンフレーク」は今後も語り継がれる象徴的なネタとなりそうです。

いかがでしたでしょうか。

2019年までの歴代優勝者をおさらいしてみました。

年によってそれぞれ特徴があり、何度見ても楽しめる大会だと改めてわかりました。

 

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コメント

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